2023年7月23日のブックマーク (2件)

  • 「セーフティネットと集団」書評 人と人の関係こそ「社会の核」に|好書好日

    「セーフティネットと集団」 [編]玄田有史+連合総合生活開発研究所 今やコロナ禍は一段落、労働市場は人手不足一色に塗りつぶされている。渦中にあった時の切迫感は、喉元(のどもと)過ぎればの言葉通り、忘れられつつはないだろうか。書は、このパンデミックに際し、日の安全網(セーフティネット)がどう機能し(なかっ)たのかを題材に、このような世間の風潮を静かに諫(いさ)めているように読める。様々な識者の論考に、経糸(たていと)として安全網の制度と機能の解説が、緯糸(よこいと)として現下生まれつつある新しい集団や人々のつながりが編み込まれている。そして繰り返し、私たちの生活の最後の砦(とりで)を築くには、国か個人かに丸投げせず、その中間の、人と人との関係を紡ぎだすことが大事だと教えてくれる。 前半ではコロナ禍の状況をデータで確認する。そこで明らかにされる、「第2のセーフティネット」の代表格たる求職者

    「セーフティネットと集団」書評 人と人の関係こそ「社会の核」に|好書好日
  • 岡本太郎美術館

    「凱旋! 岡太郎」展を開催いたします。 2022年から23年にかけて全国3都市、大阪・東京・愛知で行われた大規模巡回展から帰ってきた当館の岡太郎コレクション。 展覧会にあわせた関連番組も話題となり、あらためて、子どもから大人まで幅広い世代から関心を集めるなかで、ご当地川崎への「凱旋」展覧会となります。 岡太郎は、漫画家・岡一平と小説家・岡かの子を両親に生まれ、絵を志したパリ留学で、現地の抽象芸術グループで前衛芸術家や思想家と交流を深めます。美術のみならず、パリ大学で哲学や民族学を学んだこともその後の岡の思想の軸を形づくるものでした。意に反した戦争への従軍を経て、敗戦後の日で制作活動を再開しますが、画家としての枠をはるかに超えて、壁画やモニュメントの制作をはじめ、さまざまな芸術運動への参加、デザインや建築への関わり、日各地への取材と撮影、多くの著作とメディア出演といった八面六