ウーバーイーツの配達とスキマバイトで暮らしているシンゴさん。スキマバイトを増やしたいが、現在はアカウントの利用停止中だという。配達の仕事に比重を置かざるを得ないため、すっかり日焼けしてしまった(筆者撮影) 現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。 【写真】52歳男性がウーバーの配達で使っている自転車 ■ウーバーの配達とスキマバイトで生計を立てる シンゴさん(仮名、52歳)と出会ったのは、日中の気温が35度に達しようとするある夏の日。市民団体が生活困窮者に食料を無料で配布している公園だった。ウーバーイーツの配達とスキマバイトで生計を立てているというシンゴさんはおにぎりやクラッカー、バナナなど
