初めてバーチャルボーイをのぞいたときの感激ったらなかった。あの赤くてしまりのいい画面を見てぼくは、涙が出そうになった。真っ暗な世界に浮かぶキュートなオブジェ、ビコビコサウンド。なんて新しい、そしてなんて歴然とゲームなんだ! ところが。発売以来、巷のバーチャルボーイ評は必ずしもかんばしくない。 「バーチャルかと思ったらなんかしょぼくて・・・」「ボーイっていうからゲームボーイみたいなのかと思ったら、持ち運びにくくて・・・」「リアルかと思ったらあんまりぐっとこなくて・・・」あげくの果てに、やれ実売価格が半額になったのチープなガジェットだのと妙な持ち上げ方をされたりする。なんてこった。 新しいゲームを認めるには新しい脳が要る。世の中には、「バーチャルボーイ脳」が頭に生えている人と生えていない人がいる、とぼくは考える。このマシンの良さを実感し、このマシンについて語るためには、「バーチャルボーイ