企業の不適切会計や不祥事がニュースなどでよく取り上げられています。ひとたび発生すると金銭的なダメージがあるだけではなく、社会的信用も失墜し、企業の存続が危ぶまれる事態になり得る不適切会計。お金の出入りを管理する経理担当者は、不正や誤謬をいち早く発見し、未曽有の危機から企業を守る防波堤、最後の砦です。 そこで、不当・違法な利益を得るために意図的に行われる「不正会計」の3大パターンとその防止策について、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社新書)などの著書で有名な公認会計士の山田真哉先生に詳しくお話を伺いました。 全3回のコラム「不正会計の手口と防止策」、「横領」「循環取引」に続き、第3回は「押し込み販売」です。外部に無理やり販売して、業績の目標などに合わせようとする「押し込み販売」。他者に不利益を押し付ける押し込み販売は、循環取引と並び典型的な不正会計の一つのパターンです。比較的身近なと