「グンゼ」と聞いて最初に思い浮かぶのが肌着。しかし、体内で溶ける手術用縫合糸や骨接合材などのメディカル事業を1980年代から手掛けていることはあまり知られていない。縫合糸や接合材が体内で溶けるのは、水と反応して分解するポリグリコール酸(PGA)やポリ乳酸(PLA)などを原材料としているから。分解された成分は自然と体外へ排出されるため、抜糸などの必要がない。2014年12月初旬、グンゼが京都府綾部市にあるメディカル事業部の工場をメディアに初めて公開するというので、行ってきた。 「あれ? 意外と普通…」 関係者の方には申し訳ないのだが、それが最初の印象だった。 筆者はつい数カ月前まで、製造業の技術者向け月刊誌の編集部に在籍していた。在籍期間は約6年半。その間、きちんと数えたことはないが取材した工場は百を超えると思う。薬品の工場も見たことがあるが、メディカル関連の工場はたいてい機械化が進んでいて
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