友達って何だろう。愛とか正義とかって何だろう。新型コロナウイルスの感染拡大で、学校が休みの今、考えてみよう。「14歳からの社会学」など青少年に向けた著書がある、社会学者の宮台真司さん(61)に聞いた。【取材・構成=秋山惣一郎】 ◇ ◇ ◇ 僕は、父親の仕事で6回も転校しています。行った先々で生きていけたのは、友達のおかげでした。やくざの息子だったガキ大将が守ってくれたこともある。女子がかばってくれたこともある。転校生は心細かろうから優しく接しよう、という気持ちが、子供心にもあったのだと思います。 だから、転校のたびにそうした級友と別れるのはつらかった。中学以降は、彼らに受けた恩を返せていない、という気持ちを抱くようになりました。 東大を出て研究者の道に進んだ僕は、90年代に女子高生の援助交際問題の研究や、暴力団対策法に反対する活動をしましたが、小学校のときに女子ややくざの子から受けた恩
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