教師の仕事は「死と隣り合わせ」 実は、Sさんのように、理想や夢があって教師となったにもかかわらず、若くして命を絶ってしまうことは、決して少なくありません。NHKニュース(2016年12月23日)によると、ここ10年の間に少なくとも新人教員の20人が自殺しています。 多くの学校が子どもたちの「夢を育む」「命を大切にする心、他者への思いやりを育む」「希望する進路を実現する」などと学校目標等で謳っているにもかかわらず、教職員については、夢や希望とは正反対の現実、「死と隣り合わせの現場」があるのです。 さらに、こうした事案は全国のどこの学校で起きても、なんら不思議ではありません。文部科学省「教員勤務実態調査」(2016年実施)によると、いわゆる「過労死ライン」超え(過労死等のリスクが非常に高い状態)で働いている先生は、小中学校で6~7割前後にも上る可能性が示されています。 くわえて、うつ病などで休