22日投開票の衆院選で、与党は経済政策の成果をアピールしている。金融緩和に加え、訪日客を増やしたことも景気を上向かせたという。暮らしの中での実感は乏しいとの声もあるが、これから広がっていくのだろうか。訪日客でにぎわう大阪・ミナミで考えた。 10月上旬の平日、ミナミの繁華街はにぎわっていた。心斎橋筋商店街から戎橋(えびすばし)を渡って道頓堀(どうとんぼり)、すれ違う人とぶつからないのが難しいぐらいだ。 道頓堀沿いの商店街で、とくに混雑していたのがドラッグストア。客の多くは外国人だ。北京から来た50代女性は「化粧品やストッキング、薬を8万円分買った。友人から買ってきて欲しい品の写真がスマホに届く」。大きな買い物袋を抱え、観光バスに向かった。 心斎橋筋商店街振興組合の前田雅久事務局長は「インバウンド(訪日客)は救世主」と言う。「日本人の呼び込みが難しくなっていたところに現れた。先行きへの不安はあ