老後に備えてためた金融資産が、80歳を過ぎても平均で1〜2割しか減っていないことが分かった。長生きする可能性を意識して節約志向が強まっているようだ。国内の消費支出の4割を占める高齢者が財布のひもを固く締めれば国内全体の消費を下押しするリスクがある。内閣府がまとめる2024年度の経済財政報告(経済財政白書)の原案が判明した。総務省の全国家計構造調査をもとに内閣府が独自に集計した。年齢別でみた世
老後に備えてためた金融資産が、80歳を過ぎても平均で1〜2割しか減っていないことが分かった。長生きする可能性を意識して節約志向が強まっているようだ。国内の消費支出の4割を占める高齢者が財布のひもを固く締めれば国内全体の消費を下押しするリスクがある。内閣府がまとめる2024年度の経済財政報告(経済財政白書)の原案が判明した。総務省の全国家計構造調査をもとに内閣府が独自に集計した。年齢別でみた世
だけど娘がどうしても浴衣を着たいって言うから、妻と三人で近所のレンタルの着物屋さんに行くことにしたんだ。 今度の夏祭り、浴衣姿で出かけたいって娘の気持ちは痛いほどわかるし親として何とかしてやりたいと思ったんだ。 店に着くと、店員さんが「もうほとんど出払ってしまって、今は残りがないんです」と申し訳なさそうに言った。 娘の顔がみるみる曇っていくのがわかって、俺も妻もショックを隠せなかった。 どうしても浴衣が必要だって訳じゃないけど、娘のそのがっかりした顔を見ると胸が痛む。 仕方なく帰ることにした。 家に帰る道中、誰も口を利かなかった。 本当だったら買ってやりたい。 でもうちの経済状況から言えば、それは厳しかった。 貧乏ってやっぱり辛いな。 そう思いながらも何とかして笑顔にしてやりたかった。 家に帰ってから少し落ち着こうとしたその時、電話が鳴った。 なんと、着物屋さんからだったのだ。 「一着だけ
耐えられない急速な物価高に、現在(2024年6月)まで25か月続く実質賃金のマイナスに国民が悲鳴を上げている。個人消費は4期連続のマイナスとなり、老後の不安も心配ななか、先行き不安が高まっている。 物価上昇に賃金上昇が追い付かず、今の生活防衛と老後の資金確保のために必死に節約する多くの人から出るのはため息ばかりだ。2024年6月から始まった4万円の定額減税は、給与所得2000万円以下の人が対象だが、国民の関心は薄く、ないよりはマシという程度で消費の起爆剤にはならないようだ。先が見えない中、働く人たちの節約生活の実態を探りたい。 東京商工リサーチ(6月10日)によると5月の倒産件数が1016件で1000件を超えるのは12年ぶりとのことだ。主な原因は、①物価高によるコスト上昇分を価格に転嫁できていないため、②ゼロゼロ融資の返済が4月から本格的になったため、③人手不足による機会損失の発生などであ
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