7月の参院選で最大5倍の「一票の格差」を違憲とした先月の東京高裁判決を受け、民主党が格差を1.2倍以内に抑える参院の抜本改革案の検討を始めたことがわかった。比例代表を廃止し、選挙区も都道府県ごとに代表を選出する制度を改め、衆院比例と同じ全国11ブロックに分ける内容だ。民主党は2013年参院選での新制度導入を目指し、来春にも各党と協議に入りたい考えだ。 抜本改革案は1日の民主党参院議員総会で示された。民主党が参院選で掲げた「定数40程度の削減」を反映させて総定数を現行の242から200に設定。「一票の格差」ができるだけ生じないように11ブロック別に定数を6〜32で割り振り、得票が多い候補者から当選する仕組みだ。7月の参院選の当日有権者数をもとに、議員1人あたりの有権者数が最も少ない東北ブロックを1倍として試算すると、一票の格差は1.038〜1.191倍に収まり、一票の格差が格段に是正される