――結局、それは収益につながるのか? ――つべこべ言わずに、結果を出せ! ――まずは、売れてなんぼの話だろ? こんな言葉が、いろいろな所で飛び交うようになってきています。 いつの間にか多くの仕事から大切なものが削ぎ落されて、その「質」が変わってしまった観があります。 成果主義という人事評価システムが日本でも導入され、今日では多くの企業や組織でも用いられるようになっていますが、これが、近年私たちの仕事を変質させている背景にあるのではないかと思われます。 成果主義は、「タテ社会」の生んだ年功序列制の不公平感や理不尽さを払拭する合理的な方法として歓迎される一方、このシステムの問題点についても活発に議論されるようになってきています。中には、この評価システムが従業員の心身の負荷を増大させ、「うつ」等による休職者増加の一因になっているのではないかという指摘もあります。 ここでは、成果主義というシステム