軍事施設建設を本格化6月8日、ロシア国防省系のスペツストロイ(特別建設局)社は、北方領土における軍事施設建設が「活発な段階」に入ったと公式サイトで発表した(ロシア語)。 北方領土の軍事力近代化やその意義については、以前の拙稿「北方領土のロシア軍近代化と地政学」で詳しく取り上げた。ここでも述べたように、ロシアは2011年に北方領土の軍事力近代化計画をスタートさせたものの、4年を経た現在でも目立った成果はほとんど伝わってこない。 少数の無人偵察機が配備されたことなどを除くと、軍事力そのものは今のところ大きく変化していないようだ。 ただし、それが今後も続くとは限らない。上記の拙稿でも触れたように、ロシアはまず老朽化した基地インフラを再建することを優先しており、本格的な装備近代化はその次のステップとして想定されている可能性があるためだ。 5カ所の軍事施設を2カ所に集約そこで、現在の北方領土における