東京に駐在する外国メディア特派員らの目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。フランス、英国、バングラデシュ、シンガポールなどの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第108回は、聯合早報(シンガポール)の符祝慧・東京特派員が、日本で電気自動車(EV)の普及が進まない背景を分析し、中国企業などと激しい競争を続ける日本の自動車メーカーへの期待を語った。 国際エネルギー機関(IEA)の統計によると、2023年のEVの新車販売台数(充電できるプラグインハイブリッド車=PHV=を含む)は約1400万台となった。ガソリン車などを含めた全体の18%で、新しく販売された車のおよそ5台に1台がEVという計算になる。交通におけるイノベーションの最前線となっているEVは、近年世界で急速に広まっているが、日本ではあまり普及が進んでいないのが現状だ。国内のシェアは数%にとどまっている。 担当者も認