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ブックマーク / ichinics.hatenadiary.com (5)

  •  「勇者ヴォグ・ランバ」/庄司創 - イチニクス遊覧日記

    勇者ヴォグ・ランバ(1) (アフタヌーンKC) 作者: 庄司創出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/01/23メディア: コミック購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (17件) を見る先日読んだ「三文未来の家庭訪問」がとても面白かったので買ってきたんですが、これもとっても面白かった。 「終末核戦争を回避するため、システムに自由意思を委ねることを選んだ世界」のお話。 ペインフリーという、脳に作用して「苦痛なし」になる技術(?)が実用化されつつある状況下の戦闘区域で、体制派である主人公のヴォグ・ランバがかつての恋人であり反体制派の女性にさらわれるところまでが第一巻です。 読みながらなんとなく思い浮かべていたのだけど、1巻末に この漫画は故・伊藤計劃さんの一連の小説に影響を受けておりまして、一部似た設定が出てきます。作のテーマのひとつとして伊藤作品の投げかける普遍的な問

     「勇者ヴォグ・ランバ」/庄司創 - イチニクス遊覧日記
  •  「乱と灰色の世界」1〜3巻/入江亜季 - イチニクス遊覧日記

    乱と灰色の世界 1巻 (BEAM COMIX) 作者: 入江亜季出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2009/11/16メディア: コミック購入: 17人 クリック: 501回この商品を含むブログ (105件) を見るすごく楽しかった! 入江亜季さんの漫画は好きなのに、なんでこれを今まで読んでなかったのかというと、「Fellows!総集編」*1で冒頭を読んで、ちょっと主人公が苦手だなと思ってしまったからだったなというのを思い出しました。それは例えば、「となりのトトロ」でサツキに感情移入してしまうばっかりにメイが苦手…みたいなものなのですが、ちゃんと読んでみたらそれも些細なことで、とても楽しく読めました。 そして、これは入江さんの「魔法少女漫画」だったんだってことに、1話の段階じゃ気づけなかったんですね。そしてクリィミーマミで育った自分が魔法少女ものを嫌いなわけがなかった。 → 「

     「乱と灰色の世界」1〜3巻/入江亜季 - イチニクス遊覧日記
  •  わたしを離さないで - イチニクス遊覧日記

    監督:マーク・ロマネク 好きというのに加えて、個人的に大切に思う作品というのがあるけれど、この映画の原作小説も個人的にはそういった、特別な物語のひとつです。この映画も、海外版のトレイラーを見たときからずっと楽しみにしていました。 映画を見る前、ロビーで原作者のインタビュー記事をちらっと読んで、そこには「原作とは異なるものを撮ってほしい」というようなことが書いてあったのだけど、私がこの映画を見てまず思ったのは、小説を読みながら抱いていたイメージに、焦点をあわせるような映画だった、ということでした。だから、原作を読んでいない人がこの映画をみてどう思うのかはよくわからないのだけど、特にヘイルシャム時代の学校の様子、子ども時代と大人時代それぞれのキャスティング、納屋のシーン、何より映画全体の色合いに、私は小説のページをめくるときのまぶしさを思い出したし、いまは早く原作を読み返したくなっている。 特

     わたしを離さないで - イチニクス遊覧日記
  •  チェンジリング - イチニクス遊覧日記

    監督:クリント・イーストウッド クリント・イーストウッドの最新監督作。行方不明になった息子を探し続ける母親のもとに、帰ってきた「息子」は別人だった…という、1928年のロサンゼルスで実際にあった事件をもとにした作品。 物語はここから、母親とロス市警の戦いにシフトしていくのだけど、彼女はあくまでも「警察と戦いたいのではなく、自分の息子をとりもどしたいだけ」と説明する。けれど、事件を解決したことにしたい警察に彼女の言葉は受け入れられない。 → 冒頭、母親が息子を学校へ送っていくシーンがあるのだけど、そこではバスを降りて校舎へ向かう息子を彼女は見ない。この時点での彼女は息子の存在を「あるもの」として安心しているからなのだと思うけど、息子が行方不明になってしまってからの彼女はずっと彼を探し続けている。あの視線が描かれているからこそ、彼女の悔いがより深く感じられ、当に、丁寧な映画だと思った。 しか

     チェンジリング - イチニクス遊覧日記
  •  ハイペリオンの没落/ダン・シモンズ - イチニクス遊覧日記

    ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) 作者: ダンシモンズ,Dan Simmons,酒井昭伸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2001/03メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 30回この商品を含むブログ (96件) を見る前作「ハイペリオン」*1を読み終えてすぐに没落を読み始め、ずいぶん前に読み終わったのですが、なんかもうあまりにすごすぎて感想をかけないままでした。 この物語について書くには、私はあまりにSFについて知らなすぎるし、しかし知っていたらもっとこう、いろいろ言いたくなるだろうなという片鱗が見えるのが悔しい。 あとがきにもあるように、『ハイペリオン』シリーズには、「ハリウッド製SF大作群をあらゆる面で遥かに凌駕する」といってしまいたくなる迫力がある。その鮮明な言葉は非常に映像的なのにもかかわらず、言葉だからこそ、この空間の質量までも描けるように思う。その世界設

     ハイペリオンの没落/ダン・シモンズ - イチニクス遊覧日記
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