「在韓米軍撤収」の号砲が鳴った。米軍人やその家族が半島から引き上げれば、米国は心おきなく北朝鮮を先制攻撃できる。(鈴置高史/韓国観察者) 米国のシャナハン国防長官代行は6月3日、韓国で鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官と、米韓連合司令部をソウルから南方の京畿道・平沢(ピョンテク)の米軍基地キャンプ・ハンフリーに移転することで合意した。 これにより、米軍の司令部や第1線部隊はソウル市内を流れる漢江の北からほぼ姿を消す。移転先のキャンプ・ハンフリーには国連軍司令部や在韓米軍司令部、歩兵2個旅団などが集結済みだ。 ソウルの北の京畿道・東豆川(キョンギド・トンドゥチョン)には米砲兵旅団が駐屯するものの、いずれ兵器を韓国軍に引き渡して兵員は米本土に撤収する計画と報じられている。 米韓同盟に自動介入条項はない。北朝鮮軍が侵攻してきた場合、米地上部隊と兵火を交えない限り米国は本格的な軍事介入をためら