2018年2月、1人の日本人女性が、ビットコインに次ぐ世界第2位の暗号通貨である「イーサリアム」を開発し、支えているイーサリアム財団のエグゼクティブ・ディレクターに就任した。 彼女の名は、宮口礼子(みやぐちあやこ)。2013年、まだ草創期だったブロックチェーン業界に飛び込み、アメリカのビットコイン取引所「Kraken」の運営に携わった彼女は、業界内では知らない人がいないほど著名だ。 日本ではブロックチェーンというと、仮想通貨による投資や投機のような文脈で語られることも多い。しかし宮口は、「ブロックチェーン技術を使って、人身売買などで被害に遭った子どもたちを救いたい」と語り、コミュニティの力で通貨を生み出すアイデアや、非中央集権型のシステムゆえの新しい組織の形など、さまざまなプロジェクトに携わっている。 宮口はブロックチェーン技術をどのように捉え、イーサリアム財団ではどんな未来を目指している