主人公が実在の店を訪れ、食事をする。男一人の食事シーンが、心理描写とともに淡々と映し出されるだけ。(泉田友紀) そんな異色の“グルメドキュメンタリードラマ”「孤独のグルメ」(テレビ東京系、水曜深夜0・43)が、話題を呼んでいる。 原作は「週刊SPA!」に不定期掲載中の同名マンガ(原作・久住昌之、作画・谷口ジロー)。輸入雑貨商を営む井之頭五郎が、主に東京の実在店をモデルにした店にぶらりと入る。料理と対話するかのような独特の作風には、根強いファンがいる。 実写ドラマ化について、川村庄子プロデューサーは「暗い時代に、視聴者に喜んでもらえるものは何かと考えた時に、おいしいものをおいしく食べられることが、一番ほっとするのではないかと思った。それをドラマでやってみたかった」と語る。 主人公には、誠実な父親から悪役まで幅広い役を演じてきた松重豊を起用。舞台となる店は、原作の久住がマンガでモデルにした店を