(前回から読む) 「安倍談話」は韓国を完全に無視した。ではなぜ、朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は怒らなかったのか。 韓国の要求をうっちゃる 安倍談話は、韓国を徹底的に無視したものだった、という話で前回の「『韓国外し』に乗り出した安倍政権」は終わりました。 鈴置:韓国は日本に対し、3つのキーワードを提示して「これらを必ず談話に入れて謝れ」と要求しました。しかし日本は、それらを全部盛り込みながらも、事実上、韓国を謝罪の対象から外したのです。 ただ、韓国以外の国に関しては過去を率直に語り、反省すべきところは反省し、謝罪すべきことは謝罪しました。 安倍政権はこの談話を、世界の国々と手を携えて生きていく決意を改めて表明する機会に使いました。西欧に対しては「植民地経営の先輩!」とチクリとやっていますが。 夕刊紙なら「ガン無視」 韓国紙は「無視」をどう書いたのですか? 鈴置:興味深いことに、初めはあまり気