読書日記一週間分のまとめづけ。 sadaさんから教えていただいた黒川創『かもめの日』(新潮社・2008年)を読んだ。素直に感心し静かに感動してしまった。 読み終わり、もう一度ページを最初から括り直そうと思った。この本はそうした魅力的な構造を持っている。 1987年、鎌倉に住むある姉弟の家での暇つぶしのゲームとして、宇宙に浮かぶ人工衛星のカメラから、東京のいろんな場所に焦点をあてて、その状況を報告しあう架空実況中継のやりとりを聞かせてもらったことがある。この小説の手法は、それにちょっと似ているかもしれない。そんなことを思いだした。 小説の冒頭、63年にヴォストーク6号で地球を48周回り帰還した女性宇宙飛行士テレシコワのこととチェーホフのことに触れられている。本の題名『かもめの日』は、このテレシコワが地球の遙か上空から叫んだ有名な「わたしはかもめ(ヤー・チャイカ)」とチェーホフの戯曲に由来して
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