2014-09-11 やわらかく 公園の砂場で遊んでいるときに、これなあに、と子どもがつまみ上げたものは死んだ雀で、この子は普段虫にも触れないのに雀の死骸には触るのかと驚いてそれから、ああそうかまだ死がなんなのかよくわかっていないのかもしれないなとも思い、埋めてあげようねと言いました。 躑躅の木のしたに穴を掘るあいだ、神妙な顔で手を合わせていたところをみるとわかっているようでもあり、土をかけながら「雀さん元気になる?」と尋ねてくるところをみるとやっぱりわかっていないようで、元気にならないよ身体がだんだん腐っていって骨だけになるんだよ、と答えるとまた両手を合わせていました。手のひらにのせた雀のやわらかくたよりない軽さを思い出しながら、爪に入りこんだ土を気にしながら、あの躑躅は春には何色の花が咲くのだろうかとどうでもよいことを考えながら家に帰る途中、子どもがまた「雀はどうなるの?」と尋ねるの