わが国の政府債務は未曾有の額に達していますが、その解釈をめぐっては未整理の部分も見られます。歳出・歳入の一体改革は、小泉内閣の総仕上げの改革として取り組まれています。どの程度の歳出抑制や増税が必要なのかという点は、最終的には政治が決着をつける問題です。しかしどの位の規模で歳出削減が可能か、増税が必要かという議論をめぐっては、必ずしも衆目が一致するような指標がありません。 ここでは、拙稿「政府債務の持続可能性を担保する今後の財政運営のあり方に関するシミュレーション分析―Broda and Weinstein論文の再検証―」(配付資料2), RIETI Discussion Paper Series 06-J-032(2006年4月)をもとに、その結果を紹介しながら議論したいと思います。 もっと根本的に、現在の財政状況は深刻なのか否かという点でも意見の違いがあります。これは、政府債務をグロスで
第二次世界大戦の際に日本をリードしていた政治家や軍人の多くは、戦後になって戦犯として罪に問われた。A級戦犯、すなわち「平和に対する罪」を問われた人々は、数名の例外を除いて大部分が絞首刑に、または終身刑に処された。獄死した人も多い。 靖国神社は当初、彼らA級戦犯は祭ってはいなかった。だが、1978年に松平永芳氏が宮司に就任するや、それまで「宮司預かり」として保留となっていたA級戦犯の合祀(ごうし)を決定した。 先ごろ、靖国神社にA級戦犯を合祀したことについて昭和天皇が不快感を示す発言を記録したメモが見つかって大きなニュースになったことは記憶に新しいところだ。メモの主は富田朝彦・元宮内庁長官。小泉首相は、自らの靖国神社参拝への影響はないとして、在任中の参拝については言及を避けた。首相として終戦記念日に参拝する「自由」を縛られたくない、という気持ちが強いのであろう。 この時期にメモが公
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