富山湾の冬の味覚「ひみ寒ぶり」が、富山県の氷見漁港で12月中旬を過ぎてもまとまった水揚げとならず、ブランド化に向けた氷見の「寒ぶり宣言」が例年より大幅に遅れている。11月からの漁獲が先細り気味で大型がそろわないためで、歳末の贈答シーズンを終えそうな関係者はやきもきしている。 寒ぶり宣言は、氷見産ブリの偽装事件が発覚した翌2011年から、氷見漁協や氷見市などが進めるブランド確立対策の一環。生産者や仲買業者らを加えた「判定委員会」が、6キロ以上のブリについて商標登録された「ひみ寒ぶり」とし、1匹ずつ販売証明書つきで競りにかけて専用箱で出荷する。 宣言は、過去3年はいずれも11月中に出され、昨年は675本が水揚げされた11月13日だった。今年は、11月上旬に昨年を上回る量があったものの、その後は減少続き。12月は能登沖からの入荷を含め、1日数十〜百数十本といった日が続き、漁協側は「量が安定し