最近、文房具屋さんを見ると、どこの店でも水性ボールペンの売り場はずいぶん減っている。絶滅の危機……という印象すらある。 代わりに増えているのは「ゲルインキ」、さらに「油性ボールペン」も再び息を吹き返したように見える。 そもそも、かつてはボールペンというと「油性」だけの時期があり、その後、水性ボールペンの登場によって、とって代わられた印象があった。 そんな水性ボールペンが、なぜ減ってしまったの? 水性ボールペンの歴史について、日本筆記具工業会に聞いた。 「水性ボールペンは、1964年にオートが最初に開発したのが始まりです。広く普及しはじめたのは、72年にボールぺんてる(ぺんてる)が発売されてからとなるでしょう」 これまでの油性ボールペンと違い、さらさら書けて、滲まず、裏写りしない「水性ボールペン」の登場は画期的だった。 ちなみに、73年生まれの自分をはじめ、いま30~40代の人にとっては、「