「書籍を購入」といえば、普通はその所有権も手に入れたと思うかもしれない。だが実は、この認識は正しくない。Kindleを紹介するアマゾンのジェフ・ベゾスCEO。 電子書籍の読者が購入しているのは、書籍タイトルのデータ自体ではなく、その利用を認めるライセンスにすぎない。そんなデジタルコンテンツの利用にまつわるリスクを改めて浮き彫りにする出来事があった。 ノルウェーに住むリン・ナイガードというITコンサルタントによると、彼女がアマゾンから「購入」したKindleの電子書籍が遠隔から消去され、彼女のアカウントも閉鎖されたという。具体的な理由は明らかでないが、ノルウェーに居住するナイガード氏が英国内のユーザー向けにライセンスされているコンテンツを利用していたことが、アマゾンの規約に触れたという可能性は考えられる。こういうケースでは、アマゾンは顧客が購入したライセンスを無効にできることになっている。