よく訓練された横山三国志のファンであれば、「これは孔明の罠だ」と疑ってみるのはこれから騙されるフラグである、ということをよくご存じでしょう。本書はまさに「孔明の罠」という感じで、小賢しい読者(私とか)は見事に掌の上で踊らされ、悔しがってその後に相手の大きさに気付いて茫然とする、そんな本。 ワールズエンドガールフレンド (ガガガ文庫) 作者: 荒川工,くまおり純出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/12/17メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 81回この商品を含むブログ (22件) を見る記憶喪失というモチーフがいかに便利なものであるかは、小説、漫画、アニメ、映画を問わず広範な分野で使われていることによって伺い知ることができます。その理由はおそらく、物語を動かす謎、記憶が失われたり戻ったりすることによる関係性の変化、同じ理由による人格の変化、という3要素をひとつのネタにつめ込む
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