作品としての品質の問題はいろいろあるが置いておいて(ひなとの日々はそんなに楽しくなかったように思われるし、「ひと夏の思い出」って他の言い方ないのかよと思うし、Airの後継だとか鬱ゲーやバッドエンドの美学だとかいろいろ言えるのかもしれないが)、作品外の文脈に大きく依存する作品だと思う。 僕以外には全く必要のない情報で恐縮だが、結婚してよかったなと思うのは、例えば、休日とかにお互いに別の部屋にいて静かに過ごしていて、時折手を打ち鳴らして相手がいるか確認すると相手も手を打ち鳴らして応答するというようなとき、あるいは用はないけど単に顔を見に行って、5秒くらい一緒にいてまた戻るような、まったく意味ないやりとりがうまくいったときだったりする。恋愛とか大げさなものではなく、単に知っている他人の存在のぬくもりを確認するだけのような瞬間だ。あるいは、運動不足を解消するために腕立て伏せをやろうと思い立ち、妻に