名古屋出入国在留管理局(名古屋市)に収容されていたスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が今年3月に死亡した問題で、出入国在留管理庁は10日、医療体制や情報共有、職員への教育が不十分だったとする最終報告書を発表した。「危機意識に欠け、組織として事態を正確に把握できていなかった」とし、同日、当時の名古屋入管局長と次長を訓告、警備監理官ら2人を厳重注意の処分にした。 上川陽子法相は記者会見で「生命を預かる収容施設で尊い命が失われたことに心からおわび申し上げる。送還することに過度にとらわれるあまり、人を扱っているという意識がおろそかになっていた」と述べた。