古典アレンジから私小説まで、様々な傑作短編小説を残した作家。 小説の同人活動をしながら、優秀な成績で東京帝国大学を卒業。 海軍機関学校の英語教官の仕事をした後、毎日新聞社に入社して専業作家となる。 作家としては学生の頃から短編の傑作を残し続けた一方、長編はまったく書けなかった。 さらに次第に精神障害その他諸々の悩みで苦しむようになり、「唯ぼんやりした不安」を動機として35歳の若さで自殺してしまう。 ちなみにその自殺を悲しんだ友人の菊池寛により、新人文学賞の「芥川龍之介賞」が創設されることになる。 当初はまったく注目されない小さな賞だったが、石原慎太郎が受賞し、慎太郎ブームが起きたのがキッカケで大きく取り上げられるようになった。 代表作には『羅生門』『芋粥』『蜘蛛の糸』『河童』など。 夏目漱石