9月9日に関東地方を縦断した台風15号の影響で翌10日、成田空港から都心への交通機関が遮断され高速道路も大渋滞、また空港から出発する多くの飛行機が決航となった。このため1万7000人が足止めとなり、食料や水が不足する中、空港で不安な一夜を過ごした。 成田到着までは順調だった実は筆者はちょうど一時帰国中で、この日ニューヨークへの帰路であの場に取り残された難民1万7000人の1人だった。都内に移動することもできず、ホテルはどこも満室のため、空港内の固く冷たい床で野宿?を強いられ、久しぶりの日本で滅多に起きない体験を思いがけずすることになった。 福岡発から成田空港に、10日の午後3時過ぎに到着。福岡からの飛行機は満席だった。台風は同日未明から朝にかけて関東地方を通過後で、自分たちの出発時間には影響がなかったので、搭乗した誰もが「ラッキー」と思っていたに違いない、その時点までは。 成田の出発ロビー