今回の研究で実施された対連合記憶課題の概要を示す図。サルがレバーを引くと試行が開始され、手掛かり図形が提示される。続いて、想起期間の後、選択図形が提示される。サルが手掛かり図形の対図形(この例では左下の選択図形)を選べば正解となり報酬を得られる。サルは12の図形対を学習した(東京大学の発表資料より)[写真拡大] 東京大学の竹田真己元特任講師らの研究グループは、サルが記憶を思い出している際に、認知機能や記憶の中枢として知られる大脳の側頭葉で、高次領域から送られる信号によって低次領域の皮質層間にまたがる神経回路が活性化されることを明らかにした。 大脳の側頭葉は、物体に関する記憶を司る領域であり、側頭葉の皮質は層構造を持つ複数の領域から構成されていることが分かっている。しかし、側頭葉の複数領域が記憶の記銘・想起時にどのようにして協調的に働いているのかは明らかになっていなかった。 今回の研究では、
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