サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)に端を発する金融市場の混乱で、金融機関と家計はバランスシートを傷め、それが景気低迷を長引かせると見込まれている。そうした中で、意外なのが金融機関を除く企業のバランスシートが健全なことだ。 金融機関を除く米企業の負債は、資産全体に対する比率で見ると、2002年をピークに低下を続けている。一方の家計の負債残高は、2000年以降の金融緩和と金融機関の貸し出し姿勢の積極化を背景に、家計の持つ資産全体の20%超に達しており、過去50年来で最高水準に達している。 住宅ブームの中でも、米企業は粛々と借金減らしに励んでいた。1990年代末のIT(情報技術)ブームの中で過剰投資を行い、2000年以降はバランスシート調整に追われた。そうした状況は今でも変わっていない。 在庫も減らし続ける 2000年以降、米企業は借金と同様に、在庫も減らしている。当初は、ITバ
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