子どもではなく類縁関係をつくろう──サイボーグ、伴侶種、堆肥体、クトゥルー新世|ダナ・ハラウェイが次なる千年紀に向けて語る 2016年に出版されたダナ・ハラウェイ氏の二冊の本『Manifestly Haraway』、『Staying with the Trouble』をめぐって、同年8月に行われたハラウェイ氏本人へのインタビュー。次なる千年紀を「今ここ」にあるものとして生きること、そのための指針を探る。 “Make kin not babies(子どもではなく類縁関係をつくろう)” これはサイボーグや伴侶種などで知られる思想家ダナ・ハラウェイ氏がここ数年提示しつづけてきたスローガンである。その念頭にあるのは、2000年代に大気化学者のパウル・クルッツェンらによって完新世に続く地質学的年代として提唱された「人新世」という言葉、そして、その言葉が端的に示している、人間を主たるアクターとする、大