ブックマーク / hagamag.com (19)

  • 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』に関する記事|DOZiNE

    磐樹炙弦 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』#04「魔女とトランスジェンダーの系譜学」 現代魔術研究者の磐樹炙弦が紐解く魔女とフェミニズムの年代記。トランスジェンダリズムの歴史と現在、その背景で渦巻く魔女の舞踏をめぐって。 2020.8.25 磐樹炙弦 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』#03「蕩尽と知と恋愛の18世紀末(2)──汝の意志することをなせ」 現代魔術研究者の磐樹炙弦が紐解く魔女とフェミニズムの年代記。18世紀、暴力と放蕩の坩堝ロンドンに啓蒙の業火が燃え上がり、性革命の蛇が鎌首をもたげる。魔女復活に繋がる「西洋のタントラ」その不可視の系譜。 2020.5.27 磐樹炙弦 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』#02「蕩尽と知と恋愛の18世紀末(1)──サロン、革命、厄介なもの」 現代魔術研究者の磐樹炙弦が紐解く魔女とフェミニズムの年代記。コ

  • 「デモクラシーとは土民生活である」──異端のアナキスト・石川三四郎の「土」の思想|森元斎インタビュー

    大地を「教育者」と見立て、デモクラシーを「土民生活」と訳し、民衆に土の主人公たる「土民」として生きることを説いたアナキスト・石川三四郎。「土」に根ざした暮らしの中に政治的な闘争のありかを見定めた石川の「土」の思想とは何か。 「吾等の生活は地より出で、地を耕し、地に還へる、是のみである。之を土民生活と言ふ。真の意味のデモクラシイである。地は吾等自身である」(『土民生活』石川三四郎) 大地を「教育者」と見立て、デモクラシーを「土民生活」と訳し、民衆に土の主人公たる「土民」として生きることを説いたアナキスト・石川三四郎。 「土」に根ざした「土民」としての暮らし。そこに政治的な闘争のありかを見定めた石川の、「土」の思想とは何か。 アナキズム研究者であり、9月に復刊された大澤正道の『石川三四郎 魂の導師』へも解説文を寄せている森元斎に話を訊いた。 インタビュー・文/辻陽介 いかにナチスから「土」を奪

    「デモクラシーとは土民生活である」──異端のアナキスト・石川三四郎の「土」の思想|森元斎インタビュー
  • |TALK 05|松本卓也 × 東畑開人|ケアが「閉じる」時代の精神医療── 心と身体の「あいだ」を考える

    マルチスピーシーズ人類学研究会の「COVID-19を分野横断的に考える 」シリーズ第五弾。社会的距離化が一般化した環境において「心のケア」のオンライン化が果たして可能なのか、可能だとすればそれはどういった形なのか、あるいは、そもそも物理的な対面とはなんだったのか——をめぐって。 << TALK 01|奥野克巳 × 近藤祉秋|ウイルスは人と動物の「あいだ」に生成する──マルチスピーシーズ人類学からの応答を読む <<TALK 02|逆卷しとね × 尾崎日菜子|接触と隔離の「あいだ」を考える──コロナの時代の愛をめぐってを読む <<TALK 03|吉村萬壱 × 上世海|都市を彷徨える狩猟民に〈知恵〉はあるのか──私と国の「あいだ」を/で問い直すを読む <<TALK 04|清水高志 × 甲田烈|我々は対象世界を《御すること》はできない── 既知と未知の「あいだ」の政治を読む この記事は、マルチス

    |TALK 05|松本卓也 × 東畑開人|ケアが「閉じる」時代の精神医療── 心と身体の「あいだ」を考える
  • TALK 08|塚原東吾 × 平田周|グローバルとローカルの来たるべき「あいだ」へ──プラネタリー・アーバニゼーション研究と科学批判学が見据える第三の道

    シリーズ『COVID-19〈と〉考える』 TALK 08|塚原東吾 × 平田周|グローバルとローカルの来たるべき「あいだ」へ──プラネタリー・アーバニゼーション研究と科学批判学が見据える第三の道 マルチスピーシーズ人類学研究会の「COVID-19を分野横断的に考える 」シリーズ第八弾。「グローバル/ローカル」という二項対立を乗り越え、あるいは調停する、かつその二つの極の「あいだ」における、バランス調整にとどまるのではない第三の道を、COVID-19と共に発見すること。 << TALK 01|奥野克巳 × 近藤祉秋|ウイルスは人と動物の「あいだ」に生成する──マルチスピーシーズ人類学からの応答を読む <<TALK 02|逆卷しとね × 尾崎日菜子|接触と隔離の「あいだ」を考える──コロナの時代の愛をめぐってを読む <<TALK 03|吉村萬壱 × 上世海|都市を彷徨える狩猟民に〈知恵〉はあ

    TALK 08|塚原東吾 × 平田周|グローバルとローカルの来たるべき「あいだ」へ──プラネタリー・アーバニゼーション研究と科学批判学が見据える第三の道
  • あいちトリエンナーレ2019を記憶すること|参加アーティスト・村山悟郎の視点

    2019年が間もなく終わろうとしていた12月31日、「あいちトリエンナーレ2019」参加アーティストの一人である村山悟郎にskypeをつなぎ、村山悟郎が見た「あいちトリエンナーレ2019」と、その舞台裏について、話を訊いた。 愛知県を舞台に「2010年から3年ごとに開催されている国内最大規模の国際芸術祭」——あいちトリエンナーレ。 その第4回目となる「あいちトリエンナーレ2019」が、2019年の夏期(8月1日〜10月14日)に開催されていたことについて、そして、開幕早々の8月4日に発表された「一部展示物の展示中止」後に巻き起こった一連の騒動について、多くの人がその事実は認識しつつも、全貌については、いまだ把握することができずにいるかもしれない。 今回、騒動の中で生じた議論の俎上に乗せられたのは、展示中止となった(そしてのちに展示再開された)「表現の不自由展」の展示内容ばかりではなかった。

    あいちトリエンナーレ2019を記憶すること|参加アーティスト・村山悟郎の視点
  • 磐樹炙弦 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』 #01 序論「"私たちのフェミニズム"の耐えられない軽さ」 | HAGAZINE

    20世紀後半の第二波フェミニズムから21世紀初頭の第三波フェミニズムのうねりにおいて、如何にしてフェミニストと魔女たちの共謀がとりなされたか。その年代記を現代魔術研究者の磐樹炙弦が紐解く。 エマ・ワトソン、グレタ・トゥーンベリ、ひろゆき 2020年2月7日、ハフィントンポスト日語版に掲載された記事「ひろゆきさん、どうして『今の日では“フェミニズム”って言葉を使わないほうがいい』のですか?」と、続くハッシュタグ #私たちのフェミニズム での炎上は、日語圏における「フェミニズム」を取り囲む状況について、改めて考えさせられるものであった。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e3cb7f5c5b6b70886fd0627 件の記事では、「今の日」で「フェミニズム」という「言葉」が如何に扱われているかを明らかにするため、敢えて専門家で

    磐樹炙弦 『ウィッチ・フェミニズム──現代魔女運動の系譜』 #01 序論「"私たちのフェミニズム"の耐えられない軽さ」 | HAGAZINE
  • NYOTAIMORI TOKYOはオーディエンスを“生命のスープ”へと誘う──泥人形、あるいはクリーチャーとしての「女体」考|ヌケメ × Myu

    NYOTAIMORI TOKYOはオーディエンスを“生命のスープ”へと誘う──泥人形、あるいはクリーチャーとしての「女体」考|ヌケメ × Myu NYOTAIMORI TOKYOの代表Myuと、ファッションデザイナー/アーティストのヌケメが語る「泥人形、あるいはクリーチャー」としての女体論。バラバラに生き、バラバラの感覚を持つ僕たちが、その“女体”を通じて同じ景色を見るために必要ないくつかのこととは。 “女体盛り”という言葉をバイアスなしに読むことは難しい。そもそも、ほとんどの人がそれを実際に見たこともなければ、実際にべたこともないからだ。その語によって連想するのはフィクションを通じて得た断片的なイメージであり、そのためもあるのだろう、“女体盛り”という言葉には、迂闊に触れれば火傷でもしてしまいそうな(およそウェブ上に一般公開される記事のテーマにすることを憚られるような)、どことなくアン

    NYOTAIMORI TOKYOはオーディエンスを“生命のスープ”へと誘う──泥人形、あるいはクリーチャーとしての「女体」考|ヌケメ × Myu
  • THE 100 GREATEST TATTOOISTS IN THE WORLD 2019に関する記事|DOZiNE

    THE 100 GREATEST TATTOOISTS IN THE WORLD 2019| EDITOR’S TALK| 川崎美穂 × 辻陽介「世界のタトゥーシーンは“ネオ”の時代を迎えている」 ⽇のタトゥーイスト10⼈が選ぶ、注目すべき世界のタトゥーイスト100。監修を務めた川崎美穂と編集人の辻陽介が全10回を振り返りながら現在のタトゥーシーンを語るエディターズトーク前編。 2020.4.11 THE 100 GREATEST TATTOOISTS IN THE WORLD 2019|#91〜#100|SELECTOR 〔Shinshu MANABU〕 ⽇のタトゥーイスト10⼈が選ぶ、注目すべき世界のタトゥーイスト100。ラストを飾る第10回目のセレクターは、フリーハンドで勢いのあるネオジャパニーズを創作する信州まなぶさんです。 2020.2.28 THE 100 GREATEST

  • #04 アジャンはタトゥーを“処方”する──タイのサクヤンと黒魔術タトゥー

    タトゥー・アーティスト大島托が世界中の「タトゥー」を追い求めた旅の記録。第四回は東南アジアのハブであるタイ国を巡る。古くから伝わる幸運のタトゥー・サクヤン、そして闇の呪術的タトゥーについて。 タイの僧侶に伝わる伝統的な刺青「サクヤン」 タイの空港にランディングするといつもホッとする。 インドのいっときも気を許せない喧騒の後はもちろん、ヨーロッパのあか抜けた空気にちょっと感化された後でも、あるいは東南アジアの似たような雰囲気の国から戻ってきたときでも、およそどんなところから着いても、とりあえずはホッとするのだ。去年タトゥーコンベンションのために渡ったときは、拠点にしてすでに10年以上経つ日の勝手知ったる便利三昧の後だったにもかかわらず、やっぱりホッとしていた。いったい何度訪れたことだろうか。単純に出入国回数で言ったら日よりも多い。 様々なお愉しみで有名なこの国なのだが、自分自身が何に特に

    #04 アジャンはタトゥーを“処方”する──タイのサクヤンと黒魔術タトゥー
  • 『一滴の黒 ―Travelling Tribal Tattoo―』に関する記事|DOZiNE

    大島托 『一滴の黒 ―Travelling Tribal Tattoo―』#34 縄文群島の明かしえぬ黒い文身|日最古のタトゥーを復興する⑥ タトゥー・アーティスト大島托が世界中の「タトゥー」を追い求めた旅の記録。旅を経て日にスタジを構えた大島が次に向かったのは列島の古層だった。縄文時代に存在したと目される文身文化。明かしえぬ《縄文タトゥー》を探して。 2021.7.9 大島托 『一滴の黒 ―Travelling Tribal Tattoo―』#33 縄文群島の明かしえぬ黒い文身|日最古のタトゥーを復興する⑤ タトゥー・アーティスト大島托が世界中の「タトゥー」を追い求めた旅の記録。旅を経て日にスタジを構えた大島が次に向かったのは列島の古層だった。縄文時代に存在したと目される文身文化。明かしえぬ《縄文タトゥー》を探して。 2021.6.23 大島托 『一滴の黒 ―Travelling

  • Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE2「スキッドロウとアーツディスクリトの界面で──魔女とVRのジェントリフィケーション」

    Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE2「スキッドロウとアーツディスクリトの界面で──魔女とVRのジェントリフィケーション」 精神科医・遠迫憲英と現代魔術実践家のBangi vanz Abdulの、大麻、魔女文化VR技術を巡る、アメリカ西海岸紀行。2019年、西海岸の「いま」に迫る。 <<プロローグ2 「トランスする現代の魔女たち」を読む <<シーン1「ビバリーヒルズのディスペンサリー・MEDMEN」を読む スキッドロウ LAダウンタウン地区の一角スキッドロウは、2019年時点で全米最大のホームレス人口を抱えるスラムとなっている。リトルトーキョーに隣接するLA中心部に唐突に穿たれた穴のように、この一角にだけ映画「マッドマックス」のような光景と匂いが充満している。エリアを囲む柵や壁があるわけでもなく、通り一隔てたそこが突然ホームレスのテント村となっ

    Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE2「スキッドロウとアーツディスクリトの界面で──魔女とVRのジェントリフィケーション」
  • Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行|PROLOGUE 2「トランスする現代の魔女たち」

    精神科医・遠迫憲英と現代魔術実践家のBangi vanz Abdulの、大麻、魔女文化VR技術を巡る、アメリカ西海岸紀行。2019年、西海岸の「いま」に迫る。 <<プロローグ1「エデンの西 LA大麻ツアー2019」を読む fnord 暗闇が戻ってくる。私は暗闇を眺めている、ということを憶いだす。 体液に浸されて静止した一点が、最初は弱く不安定に瞬き、次第に強く安定した輝きを取り戻す。 暗闇に包まれた一点の光は、ロサンゼルス南郊外のフローティングチャンバーに焦点する。 エージェントよりE.C.C.O.へ。転送完了。fnord. フローティングタンク ソファに深く腰掛けた私が、濡れた長髪を垂らしロビーに入ってくる院長を見たのか、ロビーに入室する私がソファーに沈む院長を見たのか、記憶は曖昧だ。フロートセッションの前後の記憶が錯綜しがちなのは、岡山でもロサンゼルスでも変わらない。 旅先でフローテ

    Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行|PROLOGUE 2「トランスする現代の魔女たち」
  • 私の子だからって私だけが面倒を見る必要ないよね? ──エチオピアの農村を支える基盤的コミュニズムと自治の精神|松村圭一郎インタビュー

    私の子だからって私だけが面倒を見る必要ないよね? ──エチオピアの農村を支える基盤的コミュニズムと自治の精神|松村圭一郎インタビュー 移民と出稼ぎが多く流入するエチオピアの農村においては、家と家との垣根が低く、システムに多くを頼ることのない、自律的で相互浸透的な生が営まれているという。90年代末よりエチオピアの農村をフィールドワークしてきた文化人類学者・松村圭一郎氏に話を訊いた。 現代社会の生きづらさを、政治や社会、法律やルールなど「システム」のせいにして語ることは、とても簡単だ。あるいは人類学のなどを読んで、そのが記述する「遠く」の人々の暮らしをロマンチックに憧憬し、あたかもそこがユートピアであるかのように賛美した上、そうなってはいない自分たちの暮らしを社会のせいにして失望することもまた、同様に簡単だろう。もちろん、そうした見方にも一理はある。しかし、それはともするとシステム依存的な

    私の子だからって私だけが面倒を見る必要ないよね? ──エチオピアの農村を支える基盤的コミュニズムと自治の精神|松村圭一郎インタビュー
  • 『神保町バブル戦争』に関する記事|DOZiNE

    中村保夫 『神保町バブル戦争』第十一回「コロンブスと酋長の息子」 東京キララ社代表の中村保夫が綴る、バブル期の神保町を襲った「侵略者」たちの実態。下野と母・怜子は、この連載を読んでまるで焦っているのかのように、乗っ取り行為の仕上げにかかった。 2020.8.21 中村保夫 『神保町バブル戦争』第十回「20年越しの決算書」 東京キララ社代表の中村保夫が綴る、バブル期の神保町を襲った「侵略者」たちの実態。第十回を迎えたこの連載が、いよいよ現実世界を動かし始めた。この四月、中村の元に20年越しにヨーマツの決算書が送られてきたのだ。 2020.6.11 中村保夫 『神保町バブル戦争』第九回「そして大分へ」 東京キララ社代表の中村保夫が綴る、バブル期の神保町を襲った「侵略者」たちの実態。平成元年、中村は大分へ飛ばされる。一年の予定だったはずの大分暮らしは、結局、九年間に及ぶこととなる。 2020.3

  • Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE3「グリーンラッシュはいずこへ向かうか──差別と抑圧の象徴として、あるいは巨大資本の新しいシノギとして」

    Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE3「グリーンラッシュはいずこへ向かうか──差別と抑圧の象徴として、あるいは巨大資の新しいシノギとして」 精神科医・遠迫憲英と現代魔術実践家のBangi vanz Abdulの、大麻、魔女文化VR技術を巡る、アメリカ西海岸紀行。2019年、西海岸の「いま」に迫る。 <<シーン1「ビバリーヒルズのディスペンサリー・MEDMEN」を読む <<シーン2 「魔女とVRのジェントリフィケーション」を読む 大麻ツーリズム時代の到来 LA到着3日目。今日はインスタグラムで知り合った、LAの医療大麻コーディネイターC.G.S Californiaのkuniさんの案内でLA市内のディスペンサリーのリサーチと、2019年5月の段階でのアメリカ、そしてLAの大麻事情のインタヴューを行う予定だ。2018年の1月に嗜好用大麻がLAでは解

    Floating Away ──精神科医と現代魔術師の西海岸紀行| SCENE3「グリーンラッシュはいずこへ向かうか──差別と抑圧の象徴として、あるいは巨大資本の新しいシノギとして」
  • 「僕たちは多文化主義から多自然主義へと向かわなければならない」奥野克巳に訊く“人類学の静かなる革命”

    文化人類学の“静かなる革命”がもたらした「多自然主義」という視座は、現代において最も馴染み深い「多文化主義」の諸問題を炙りだした。僕たちはなぜ「多文化主義」から「多自然主義」へと向かうべきなのか。人類学者・奥野克巳に訊いた。 いかにして「存在論的転回」は起こったか HZ 近年、文化人類学において注目を集めている「存在論的転回」、あるいは“人類学の静かなる革命”については、僕もまた門外漢ながら関心を抱いてきました。とりわけ、ヴィヴェイロス・デ・カストロが「多文化主義」に対置する形で提出した「多自然主義」というアイディアには、それが人類学という学術領域を越えてもちうる可能性という点からも強く惹かれています。 この存在論的転回に関して、奥野さんはレーン・ウィラースレフの『ソウル・ハンターズ』、エドゥアルド・コーンの『森は考える』を始め、重要な研究書の翻訳を多く手がけられています。さらに昨年に奥野

    「僕たちは多文化主義から多自然主義へと向かわなければならない」奥野克巳に訊く“人類学の静かなる革命”
  • 「リアルポリアモリーとはなにか?」幌村菜生と考える“21世紀的な共同体”の可能性

    ここ数年でポリアモリーという言葉はかなり人口に膾炙した。しかし、果たしてポリアモリーが正しく広まっているかと言えば、どうにも微妙なところである。ここらであらためて確認しておいた方がよさそうだ。「リアルポリアモリー」とはなにか? INTRODUCTION 新しい概念に誤解はつきものである。それが外来の概念であればなおさらだ。しかし、そうとはいえ、その誤解を誤解のまま見過ごしてしまうわけにも、またいかない。 1990年代にアメリカ西海岸で誕生した、“Poly”+“Amor”からなる“Polyamory(ポリアモリー)”という言葉がある。この言葉もまた、日へ輸入されると同時に、たちまち表層的な理解、あるいは曲解によって、その意味するところを大幅に捻じ曲げられてしまった。 現在、ポリアモリーをめぐって多く見られる誤解として、たとえば次の二つがある。 ひとつは、ポリアモリーを「複数の異性を同時に愛

    「リアルポリアモリーとはなにか?」幌村菜生と考える“21世紀的な共同体”の可能性
  • 肌の色、国籍? そんなもの関係ない。“大和魂”をレペゼンするネオ右翼として、東京をハイセンスな街にしていくだけ──ストリートワイズが語る新宿オーバー・グラウンド・エリア|漢 a.k.a. GAMI × TABOO1

    肌の色、国籍? そんなもの関係ない。“大和魂”をレペゼンするネオ右翼として、東京をハイセンスな街にしていくだけ──ストリートワイズが語る新宿オーバー・グラウンド・エリア|漢 a.k.a. GAMI × TABOO1 新宿エリアを地元に育ち、小学校からの幼馴染である漢 a.k.a GAMIとTABOO1の二人は、ヒップホップとこの街を、今どのように考えているのだろうか。彼らの拠点「9SARI OFFICE」で、中島晴矢が話を聞いた。 印象深いライブがある。新宿歌舞伎町にある解体寸前の廃ビルで、アートグループ・Chim↑Pomの展示「また明日も観てくれるかな?」関連イベントとして行われた、漢 a.k.a. GAMIと菊地成孔のセッションだ。混沌とした雰囲気の中、新宿を根城とする二人のアーティスト──ラッパーとジャズメン──の声を、新宿のど真ん中で体感した。あの夜のあの空間には、土地と音と言葉が

    肌の色、国籍? そんなもの関係ない。“大和魂”をレペゼンするネオ右翼として、東京をハイセンスな街にしていくだけ──ストリートワイズが語る新宿オーバー・グラウンド・エリア|漢 a.k.a. GAMI × TABOO1
  • 子どもではなく類縁関係をつくろう──サイボーグ、伴侶種、堆肥体、クトゥルー新世|ダナ・ハラウェイが次なる千年紀に向けて語る

    子どもではなく類縁関係をつくろう──サイボーグ、伴侶種、堆肥体、クトゥルー新世|ダナ・ハラウェイが次なる千年紀に向けて語る 2016年に出版されたダナ・ハラウェイ氏の二冊の『Manifestly Haraway』、『Staying with the Trouble』をめぐって、同年8月に行われたハラウェイ氏人へのインタビュー。次なる千年紀を「今ここ」にあるものとして生きること、そのための指針を探る。 “Make kin not babies(子どもではなく類縁関係をつくろう)” これはサイボーグや伴侶種などで知られる思想家ダナ・ハラウェイ氏がここ数年提示しつづけてきたスローガンである。その念頭にあるのは、2000年代に大気化学者のパウル・クルッツェンらによって完新世に続く地質学的年代として提唱された「人新世」という言葉、そして、その言葉が端的に示している、人間を主たるアクターとする、大

    子どもではなく類縁関係をつくろう──サイボーグ、伴侶種、堆肥体、クトゥルー新世|ダナ・ハラウェイが次なる千年紀に向けて語る
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