2017年2月、Googleが新しいデータベースサービス「Cloud Spanner」を発表しました。 Cloud Spannerの特徴は、これまでリレーショナルデータベースで不可能とされていた「トランザクション処理の大規模分散処理」を実現したところにあります。しかし、分散データベースには乗り越えられない「CAP定理」というのがあり、そんな理想的なDBは実現できないといわれてきました。Googleはどのような仕組みでこれを実現したのでしょうか。 「間違ってはいけない」トランザクション処理 トランザクション処理というのは、金融システムや生産管理などのミッションクリティカルな業務で必要となる処理で、「間違いや不整合が起こらない」ことが絶対の要件です。 この目的のために使われてきたのが「リレーショナルデータベース(RDBMS)」です。汎用(はんよう)性が高く、開発しやすいので、数年前まではデータ