今回はいささか変わった形式になりました。技術的・科学的なことよりも、もっと重要なことがいくつもあるということも、ときには書かないと、といった調子でしょうか。 内田氏による情報難民の指摘 朝日新聞の「私の紙面指標」欄に掲載された内田樹氏の論説は、最近、問題だと思うポイントを鋭く突いたものであった。 「情報格差が拡大している」。この文章から始まる。被災地でのデジタルデバイドの話か、などと思うが、中身は全く違う。ある特定の考え方に固執する余り、良質な情報をはじめから拒否してしまい、ジャンク情報しか信じられなくなっている人を「情報難民」と呼んでいる。 このような新たな「情報難民」が発生したことには、インターネット系の情報量の爆発と、新聞情報の劣化、という2つの原因があるが、もう一つ、決定的な要因がある。 それは、そのような情報の良否を判断できない人の特徴であるが、「話を単純にしたがること」であり、