児童虐待の対応件数が全国最多の大阪府で、本来保護されるべき施設に移れず、子どもたちが病院に留め置かれている「社会的入院」の一端が明らかになった。府や大阪市は「好ましくない」としており、施設や人材不足などを補う対策が必要だ。 「社会的入院させてもらえませんか」 大阪市近郊にある病院の小児科医は、児童相談所(児相)からこんな依頼を数回受けたことがある。 昨年受診した0歳児は、体重がなかなか増えないため、産婦人科の紹介で母に連れてこられた。入院して検査したが身体に問題はなかった。病院はネグレクト(育児放棄)の疑いがあるとして地元保健所に連絡。看護師らが根気よくミルクを飲ませると体重は増えたが退院するとまた減った。 入院は断続的に続き、保健所や病院は府の児相に通告。小児科医は「児相の担当者から、乳児院に空きがないからお願いしたいと言われた」と話す。カルテには当初の傷病名を残し、症状が続いていること
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