大業なアクション、共感できる恋愛ドラマ、息を呑むスペクタクル――。人が映画に求めるものはそれぞれだ。しかし年間1000本を超える国内公開映画の中には、「いったいどんな脳の構造をしていたらこんなものを思いつくのか」というものが存在する。本作、「シンクロナイズドモンスター」はそんな一作だ。 アン・ハサウェイ演じるグロリアは働きもせず、彼氏の家にやっかいになり、連日飲みつぶれている典型的なダメ女。堕落した生活を続ける彼女についに見切りをつけた彼は、荷物をまとめて出ていくように告げる。行き場もなく故郷の空き家となった実家に戻り、偶然再会した同級生の経営するバーのウェイターとして働くことに。ダン・スティーヴンス演じる元カレと新しい場所で出会った飲み仲間たちの間で揺れ動く心、そんな中テレビに現れたのは韓国・ソウルに出現する巨大怪獣。その行動はアメリカの田舎町のグロリアの一挙一動とリアルタイムでシンクロ