金丸恭文(61)は上場会社のフューチャーアーキテクトの会長兼社長だが、政府の仕事が忙しい。安倍晋三首相が議長の産業競争力会議の議員であり、規制改革会議では農業ワーキンググループの座長として農業改革を推進している。 こうした仕事は一昔前ならば、重厚長大企業の会長、社長などのいわゆる財界人が中心になって担っていた。金丸は時代の変化を象徴しているが、同じ新興勢力の楽天の三木谷浩史会長兼社長やサントリーホールディングスの新浪剛史社長と比べて、一般になじみが薄い。 三木谷や新浪の会社はわかりやすい。ネット販売の楽天や、新浪が社長だったコンビニエンスストアのローソンは消費者相手だ。サントリーの製品も身近にある。フューチャーアーキテクトは企業向けのIT(情報技術)コンサルティングが主要業務で、情報システムの構築などを行う。いわばプロが相手で、普通の人とは直接、接点が無い。 知名度の低さが得になる 金丸は