タグ

ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (9)

  • 著作権法を文化庁にまかせていいのか - 池田信夫 blog

    前の記事でお知らせしたように、ダウンロード違法化についてのシンポジウムに私も出ることになった。法律論は、別途出席する予定の法律家がやってくれると思うので、私は経済学の立場から今回の問題を考えてみたい。 まず基的な問題は、日レコード協会などのいう「違法着うたによる被害が深刻だ」という今回の改正の前提とされる事実が、今まで一度も定量的に証明されたことがないということだ。ダウンロードして試聴して、CDを買うケースもあるだろうし、コンサートに行くケースもあるし、アルバムを買う(あるいは有料ダウンロードする)ケースもある。この場合、消費者も音楽家も利益を得る。他方、買うつもりだった人が違法ダウンロードで代替した場合は、レコード会社は機会損失をこうむる。したがってレコ協の主張が成立するためには、 違法ダウンロードによる音楽家と企業の機会損失>音楽が広く聞かれることによる消費者の効用と音楽家の利

    hiro_y
    hiro_y 2007/12/24
    萎縮効果とそれによる経済的損失の指摘。
  • 自由の過剰な世界 - 池田信夫 blog

    finalvent氏から、拙著への書評をいただいた。彼は私と同世代なので、マルクスを軸にして私の議論を理解したのだと思うが、これは当たっている。実は私も、ドゥルーズではないが、死ぬまでにマルクスについてのを書こうと思っている(出してやろうという版元があればよろしく)。サイバースペースに見えてきた世界が、彼のいう「自由の国」に似ているからだ。 マルクスは自由の国を、労働が生活手段ではなく目的となるような世界とし、そこでは生産力は増大して無限の富が実現すると考えた(『ゴータ綱領批判』)。これは彼のユートピア的な側面を示すものとしてよく嘲笑されるが、サイバースペースでは、人々がOSSを開発するのもブログを書くのも生活手段ではないだろう。労働が目的になれば、マルクスも予言したように貨幣(賃金)は必要なくなる。またデジタル情報に稀少性はないから、「協同的な富が過剰に湧き出る」ので、財産権には意味

    hiro_y
    hiro_y 2007/07/15
    「情報の過剰な時代のボトルネック」=「人々の時間(あるいは関心)」
  • 日本の常識と世界の常識 - 池田信夫 blog

    Economist誌の前編集長(元東京支局長)とジャパン・ウォッチャーとして知られる証券アナリストの対談。内容は常識的だが、これが日の常識がどれぐらい違うかをみるために、日経団連の「御手洗ビジョン」と比べてみた。 今後の大きな変化がグローバル化と人口減少だという点では、両者の見立ては一致しているが、それに対する考え方は対照的だ。財界が中国やインドの追い上げを強調し、研究開発に政府から補助金をもらって製造業の競争力を強化しようとするのに対して、外人2人はもう「額に汗して働く」時代ではないと断じ、中国やインドとの国際分業を進めるべきだとする。今後の成長産業はサービス業であり、日の経済力はドコモやイオンがどこまでグローバルなプレイヤーになれるかで決まる。 政治との関係では、「御手洗ビジョン」が行財政改革を強調し、消費税の引き上げを提言するのに対して、外人は財政再建なんてどうでもいいと一

    hiro_y
    hiro_y 2007/03/04
    「外人2人はもう『額に汗して働く』時代ではないと断じ」「今後の成長産業はサービス業」
  • 現代は「情報大航海時代」か - 池田信夫 blog

    経産省の日の丸検索エンジンの正式名称は、「情報大航海プロジェクト」という。その心は、人々が情報の大海で迷わないように針路を示す羅針盤になるということらしい。明日のICPFセミナーでは、これについて経産省の久米さんに話してもらうが、このついでに大航海時代について調べてみた。最初に、この入試問題を解いてみてほしい:「地理上の発見の時代」という用語は問題があるという理由で、「大航海時代」と言い替えられることがある。「地理上の発見の時代」という用語はどういう理由から批判されると考えるか。50字以内で述べよ。(東京学芸大・1989)答を50字以内で述べると、「アメリカ大陸には先住民がいたのだから、西洋人が新大陸に到達したことを発見と呼ぶのはおかしい」。つまり大航海時代というのは、「差別語」を避けるためにつくられた言い替えなのである。それでも、この言葉が西洋の自民族中心主義にもとづくことに変わりはない

    hiro_y
    hiro_y 2006/11/29
    我々はターゲットがはっきりした「大航海時代」にいるわけではない。肝心なのはビジネスモデル。
  • ムーアの法則による創造的破壊 - 池田信夫 blog

    一昨日の「過剰の経済学」という記事には、予想外に多くの反響があったので、少し続きを書く。この問題は拙著のテーマなので、理論的な詳細に興味のある読者は、を読んでください。 情報処理デバイスの価格が急速に低下し続けると、それ以外のすべての生産要素の相対価格が上がる。つまり他の生産要素で行っている作業をデジタル化するコストが低下する。たとえば動画(NTSC)をデジタル伝送するには270Mbpsの帯域が必要で、当初はデジタル化は不可能だと思われていたが、圧縮技術の進歩によって現在では1Mbpsあれば伝送できるようになった。映像をデジタル伝送・蓄積・再生するコストが圧倒的に低くなったため、アナログ技術のコストが相対的に上がり、コンピュータに代替されたのである。 このように特定の目的のための固有技術をコンピュータのような汎用技術が駆逐する現象は、今に始まったことではない。かつて蒸気機関、鉄道、自

    hiro_y
    hiro_y 2006/10/30
    情報処理コストの低下→過剰の人的/物的資源ができるということ。
  • 池田信夫 blog:過剰の経済学

    クリス・アンダーソンのブログに、"Economics of Abundance"という記事が出ている。内容は『ロングテール』にも出ているが、要は従来の経済学が稀少な資源の効率的な配分を考える学問であるのに対して、ムーアの法則によって計算・記憶能力が事実上「自由財」になったので、こうした過剰な資源をどう利用するかを考える経済学が必要だという話だ。 これは、もとはジョージ・ギルダーが『テレコズム』でのべたことである。彼は「豊かな資源を浪費して不足するものを節約する」という経済原則にもとづいて、トランジスタを浪費する(Carver Mead)ことがマイクロコズム(コンピュータ世界)の鉄則であり、帯域が毎年倍増するという「ギルダーの法則」によって、帯域を浪費することがテレコズム(通信世界)の鉄則だと主張した。 この預言を信じて、ノーテルやルーセントは光ファイバーに巨額の投資を行い、JDSユニフ

    hiro_y
    hiro_y 2006/10/29
    「つまり情報生産においては、資本主義の法則が逆転し、個人の関心(時間コスト)を効率的に配分するテクノロジーがもっとも重要になったのである。」
  • Google.orgは社会貢献のイノベーションになるか - 池田信夫 blog

    グーグルは、貧困・感染症・環境などの社会問題の解決を支援する組織、Google.orgを立ち上げた。これはNPOではなく、社会に貢献する企業に投資するベンチャー・キャピタルのような形で支援を行う営利企業で、個人資産ではなくグーグルの株式の1%(時価評価で12億ドル以上)を資としてつくられる子会社である。 営利企業で行うのは、NPOでは行える事業の範囲が税法によって制限されているからだという。企業であれば、税金さえ払えば何をやってもよい。支援の第1弾として、燃費のきわめてよいハイブリッド車の開発に投資することが決まった。このように社会的な外部性を内部化しにくいプロジェクトを育て、かつ市場原理も生かすという点で、これは政府の補助金よりも効率的な政策手法のイノベーションになりうる。 しかしコーポレート・ガバナンスの観点から考えると、このやり方には問題がある。創業者たちは「Google.or

    hiro_y
    hiro_y 2006/09/19
    社会貢献のための子会社、営利企業、資本はGoogleの株式の1%。
  • The Long Tail - 池田信夫 blog

    The Long Tail: Why the Future of Business is Selling Less of MoreChris Andersonこのアイテムの詳細を見る ロングテールの元祖による待望の新著。基的な骨格は、著者が2004年に書いたWiredの記事と同じだが、その後Long Tail Blogなどで出された実証データによってロングテール現象を分析し、それをいろいろな角度から論じている。書は、インターネットが経済システムに及ぼす質的な影響を考える際の必読書となるだろう。 特に興味あるのは、著者がロングテールを静的な分布としてだけではなく、技術や市場とともに変化する現象としてとらえていることだ。前にも説明したように、ロングテールはベキ分布y=x-kで近似でき、これを対数グラフlog y=-klog xであらわすと、右下がりの直線になる。ベキ指数kは、この直線の

    hiro_y
    hiro_y 2006/07/04
    ロングテール、自己相似性、ヘッドとテールの傾きの緩和。
  • 池田信夫 blog:グーグル:迷い込んだ未来

    きのうのICPFセミナーは、グーグル法人の村上社長をまねいて話を聞いた。聴衆は、定員120人の部屋で満員札止め。話が終わった後も、30分以上も質問の列が続いた。村上さんも、今年に入ってからの日でのブームの過熱には驚いていた。やはり『ウェブ進化論』がきっかけだったようだ。 グーグルは最近、いろいろなビジネスに手を出しているが、どれも「検索」に関連するものであり、アドホックに「多角化」しているわけではないという。グーグルのコアには技術があり、その質はインフラ会社である。コンピュータ・センターには、普通のPC用のCPUやメモリやディスクを大量に組み合わせた「超並列コンピュータ」がある。その処理・記憶コストは、普通のPCよりもはるかに低く、これが目に見えないグーグル技術革新だ。 ニュースになりそうなネタとしては、AdSense for Magazineというサービスを実験的に始めたと

    hiro_y
    hiro_y 2006/06/30
    「未来の会社が、まちがって現代に迷い込んだのかもしれない」
  • 1