「なぜここで,無関係としか思えないパラメータを参照しているか」 「今の業務なら,ソース・コードのこの部分を実行することは絶対にないと思うのだが,削除しても大丈夫だろうか」―― 長年にわたる機能拡張や仕様書の紛失/メンテナンス不足により,こうしたシステムの「ブラックボックス化」が進んでいる。団塊の世代の大量退職などで,ブラックボックス化に拍車がかかるという2007年問題も取りざたされている。 ブラックボックスを放置すれば,システムの仕様が不明確な部分への改修に多大なコストがかかってしまう。システムの改修によって生じる影響の分析には,改修自体の3~10倍の工数がかかるとも言われる。情報システムだけの問題で済めばまだよいが,経営環境の変化にITが追いつけなくなる点なども指摘されている。 しかし最近,基幹系システムの再構築プロジェクトを取材する中で,システムに存在するブラックボックスには手を触れず
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