ブックマーク / mhlworz.blogspot.com (4)

  • 誤嚥性肺炎

    呼吸器学会が出しているガイドラインがある。手元には最新の「成人肺炎診療ガイドライン2017」がないので、古いものからの引用だが、院内肺炎の危険因子として、次のようなものが挙げられている。 ・誤嚥をきたしやすい状態: 脳血管障害、多量の鎮静剤投与、胸腹部の手術 ・慢性呼吸器疾患: COPD、間質性肺炎、気管支喘息、びまん性汎細気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、じん肺 ・心不全、肺水腫 ・糖尿病、腎不全、慢性肝疾患 ・H2ブロッカー、制酸剤投与 ・長期の抗菌薬投与 ・65歳以上の高齢者 ・悪性腫瘍 こうした条件を満たす老人は、病院にいるともかぎらない。つまりは「院内肺炎」というが、個人的には自宅で要介護状態の老人にもこうしたリスクを抱えた一団がいるわけだ。イメージがわかないと思うので、我々がよく救急で診るタイプの患者をお示ししよう。 ● 89歳、男性。 脳梗塞後遺症で寝たきり。

    hiromasai
    hiromasai 2017/05/05
    日本呼吸器学会が出しているガイドラインがある。手元には最新の「成人肺炎診療ガイドライン2017」がないので、古いものからの引用だが、院内肺炎の危険因子として、次のようなものが挙げられている。 ・誤嚥をきたし
  • 錠剤の誤嚥

    高齢者は満足に嚥下することができない。とりわけ脳疾患の既往がある人では、嚥下機能が低下しており、誤嚥の頻度が高くなる。 で、高齢者では気管支に異物を詰まらせるというケースが多い。 ボタン電池を飲み込んだという話は聞く。電池が粘膜に張り付いて、電池の包装が溶けて、中に入ったアルカリ性の溶液が漏れて、の粘膜に穴が開いて、縦隔炎をきたして死ぬ例などもまあある。認知症の老人がボタン電池を使うような小さな器具を必要とするのか、と考えていくと、身の回りから撤去すればよいので、まあこれは避けられるかもしれない。 面倒なのは、老人が飲んでいる薬を誤嚥した時だ。 律儀な老人は、せっせと薬を飲む。嚥下機能が落ちたことも気が付かないで飲んでいたりする。 家族も家族で、「おじいちゃん、薬の時間よ」とせっせと飲ませたりする。老人も期待に応えようとがんばって飲んで誤嚥する。処方した医者側にも問題はないのかといわれれば

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    hiromasai 2016/11/08
    高齢者は満足に嚥下することができない。とりわけ脳疾患の既往がある人では、嚥下機能が低下しており、誤嚥の頻度が高くなる。 で、高齢者では気管支に異物を詰まらせるというケースが多い。 ボタン電池を飲み込んだ
  • 痰を押し込むと早死に

    We performed a multicenter, open-label trial in which we randomly assigned patients without hypercapnia who had acute hypoxemic respiratory failure and a ratio of the partial pressure of arterial oxygen to the fraction of inspired oxygen of 300 mm Hg or less to high-flow oxygen therapy, standard oxygen therapy delivered through a face mask, or noninvasive positive-pressure ventilation. The primary

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    hiromasai 2015/06/21
    さ一般の方とかガチの医療職でない方を対象に想定しているので、ぼくの経験論ばかりのこのブログだが、たまにはアカデミックな論文も読んでみよう。  NEJM 372;23 June 4, 2015  http://ift.tt/1GsZSejHigh-Flow Oxygen through Nasal Cannula in
  • 「尊厳死」の6パターン

    2015年5月28日に、日病院会が-「尊厳死」-人のやすらかな自然の死についての考察―を発表した。 いつまで経っても国会が尊厳死法を制定できずにいることを苦々しく思ったようで、現場で困っている臨床医や患者さん、家族に対しての一助になればということらしい。ありがたいと思うが、これに準拠したからといって、別に司直の手から逃れられるわけでもないと思うが、偉い人達が集まってこうしたペーパーが世の中に出されているのなら警察・検察も少しは考えてくれるかもしれない。 内容を見てみよう。 ・ 延命について以下の例のような場合、現在の医療では根治できないと医療チームが判断したときは、患者に苦痛を与えない最善の選択を家族あるいは関係者に説明し、提案する。 ア)高齢で寝たきりで認知症が進み、周囲と意志の疎通がとれないとき イ)高齢で自力で経口摂取が不能になったとき ウ)胃瘻造設されたが経口摂取への回復もなく意

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    hiromasai 2015/05/29
    2015年5月28日に、日本病院会が-「尊厳死」-人のやすらかな自然の死についての考察―を発表した。 いつまで経っても国会が尊厳死法を制定できずにいることを苦々しく思ったようで、現場で困っている臨床医や患者さん、
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