最近では、電子化されたコーパス(大規模な言語資料)が言語学や辞書編纂でさかんに使われていますが、これは翻訳にも大変役に立ちます。幸いにもインターネットが普及し、個人でもブロードバンド常時接続が可能になり、大容量のハードディスクを搭載したパソコンが安価で手に入る現在、WEBサイトのテキスト・アーカイブなどをダウンロードして私家版コーパスを作成することは、翻訳者にとって当然のことになりつつあります。 このようにして構築したコーパスの利用法のひとつは、コンコーダンサで検索を行い語法や共起関係を調べることです。英文を書く場合、文法や機能語に関する語法などの疑問点は市販の辞書を丹念に調べれば解決することが多いのですが、専門語などはあまり詳しく解説されていません。そこでコーパスを利用し、実際に使われた文章の中から用法やコロケーションを探り出せばネイティブと同等の自然な英文を書くことも可能になります。さ