いつでも変わることができる。霧のアーティスト・中谷芙二子が「霧の抵抗」で伝えたいこと1970年代より純粋な水霧を用いた環境彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなどを手がけ、「霧のアーティスト」として世界的に活動してきた中谷芙二子。その日本初となる大規模個展が水戸芸術館現代美術ギャラリーで10月27日に開幕。「抵抗」が大きなキーワードとなる本展をレポートでお届けする。 展示風景より、中谷芙二子《崩壊》(2018) 「霧のアーティスト」として世界的に知られる中谷芙二子は1933年札幌生まれ。アメリカのノースウェスタン大学美術科を卒業後、初期の絵画制作を経て、芸術と技術の協働を推進する実験グループ「E.A.T」に参加。その活動の一環として1970年の大阪万博ペプシ館で、初めての人工霧による「霧の彫刻」を発表してきた。また、1970年代から社会を鋭く見つめるビデオ作品の制作や、海外作家との交流