HIV(ヒト免疫不全ウイルス)を通じてアフリカの保健事情を考えるシンポジウム「アフリカとエイズを語る--アフリカを遠いトコロと思っているあなたへ」が26日、宮崎大医学部であった。玉田吉行教授(アフリカ文学)や医学生ら滞在経験のある5人が、貧困の背景や現地の医療事情などを語った。 アフリカの現実を知ってほしいと企画した。青年海外協力隊でタンザニアに滞在した宮崎大出身の服部晃好医師は、世界のHIV感染患者推定数3330万人中、2250万人がサハラ砂漠以南のアフリカ在住とのデータを紹介。「奴隷貿易の歴史や先進国のアフリカ政策が国力のなさにつながっている」と指摘した。 玉田教授も「貧困がエイズ関連の病気を誘発している。開発や援助の名目で搾取されている」と先進国民の無関心を批判した。 医学生3人はザンビアなどでNGO(非政府組織)の保健意識調査などに参加した体験を語った。医学科6年の天満雄一さん(3