その職業に就くために投下する時間,費用,努力に見合うだけの収入の増加分が見込めなければ,その職業に優秀な人材が集まらないというのはその通りです。例えば,現在の法テラスのスタッフ弁護士の処遇(資格取得後9年目(順調に資格を取ったとして34〜5歳)で手取り27万円)でも希望者が殺到するほどに新規法曹資格取得者の労働環境が悪化した場合には,他の職業に就けるだけの能力を持った人間はわざわざ法科大学院に進学して法曹を目指さなくなるでしょう。 そういう次元の話で言えば,都立病院における医師の処遇は,医師という職業に就くまでに投下した時間,費用,努力に見合うだけの収入の増加分は,きちんと提供しているわけで,本来それが優秀な人材から回避される要素となるものではありません(都立病院の医師の平均収入が1200万円であるとすると,大卒・院卒男子の平均収入700万円との差額は500万円であり,医師の場合,通常の大
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