大阪市住吉区で2004年2月、当時の大阪地裁所長が襲われた強盗致傷事件で、無罪判決が確定するなどした当時29〜13歳の元少年ら5人が国や大阪府、大阪市に計約6800万円の支払いを求めた国家賠償請求訴訟の判決が20日、大阪地裁であった。吉田徹裁判長は「警察官による暴行や不当な誘導など違法な取り調べがあった」と判断し、府警を所管する府に計約1523万円の賠償を命じた。国と児童相談所がある市への請求は棄却した。 5人は04年2月16日午後8時半ごろ、住吉区帝塚山西1丁目の路上で、帰宅していた地裁所長(68)を襲って腰骨骨折の重傷を負わせて約6万3千円を奪ったとして、それぞれ逮捕、起訴、家裁送致されるなどした。 府警などの調べに対し、当時29歳と同26歳の男性は一貫して否認し、当初は襲撃を認めた他の3人もその後否認。当時14歳の元少年について、大阪家裁が刑事裁判の無罪にあたる不処分とした決定を