雪に慣れたはずの新潟で、満員状態の信越線普通電車が15時間半も立ち往生する異常事態。JR東日本が12日に行った経緯説明からは、事態を過小評価し、現場判断がことごとく裏目に出た様子が浮かび上がった。混み合った車内では乗客たちが互いに助け合いながら運転再開を待った。【南茂芽育、堀祐馬】 【15時間立ち往生】線路を歩く乗客や除雪の様子 JR東によると、電車は午後6時55分、東光寺駅を発車。当時線路にはすでに大量の雪が積もっていたが、電車前面に雪をかき分ける金属板が付いており、「前進可能と判断した」(新潟支社広報室)。しかし発車して1分もたたないうちに、電車の前にたまった雪の重みで停止した。 東光寺駅への後退も検討したが、停止位置は踏切近くで警報機が鳴り出していた。この警報機は、鳴り始めてから後退すると、再整備が必要になる。「警報機の不具合で後続列車が通行できなくなるリスクを冒してまで駅に戻る意味