その内容を見てゆくと、特にドイツ純血系のメーカー、つまりフォルクスワーゲン・グループ(アウディを含む)、ダイムラー、BMW、ポルシェはいずれも世界全体の販売台数が前年(2010年)比2ケタ増を記録。売上高、純利益も過去最高など好況を示す数字が並ぶ。東日本大震災とタイ大洪水を言いわけに沈滞が続く日本のメーカーとの温度差は大きい。 とはいえ、彼らの好況は中国、ロシア、インドという「自動車への欲望が爆発している」途上国の市場に支えられたもの。この現実認識に立って、安直に好況の波に乗るのではなく、次の展開を準備している企業も複数存在する。 つまり、遠からず今の「膨張」が一段落する状況が必ず訪れるはずであって、その時に向けて何をしておくべきかを考え、水面下で動いている、ということだ。 クルマの作り方として定着したプラットホームの共通化 特にフォルクスワーゲン・グループは、クルマの作り方の基本から新し