沖縄防衛局長の問題や田中防衛相の大バカ答弁に目を奪われているうちにTPP交渉がどんどん進められている。昨年秋にはあれだけ騒ぎになったのがウソみたいに“既成事実化”が進んでいるのだ。そんな中で明らかになったのが、TPPの黒幕といわれた女性キャリア官僚、宗像直子・経済産業省通商機構部長(グローバル経済室室長)の暗躍だ。この国の官僚は油断も隙もあったもんじゃない。 宗像部長といえば、昨年秋のAPECで名前が知れ渡った「TPPの黒幕」だ。野田首相が「言った」「言わない」で大モメになった「日本は全ての物品サービスを(TPPの)貿易自由化交渉のテーブルに乗せる」との発言は、彼女が枝野経産相のために作成した文書の中にバッチリ、出てくるのだ。 TPP慎重派議員が追及し、シラを切る宗像の“したたかさ”がクローズアップされたものだが、彼女の暗躍はこんなものではなかった。 昨年3月、東日本大震災が起こり、