例えばインフォデリバは、通販会社のカタログ作成、結婚式の席次表作成なども請け負う(写真5)。大連でBPO事業を率いる同社のカク・ウンサン取締役は「社外に切り出せる業務であればどんなものでも請け負える」と言い切る。 提供サービスが広がるにつれて、より難易度の高い仕事を請け負うようになりつつある。中国人のオペレーターが日本語で顧客企業の従業員と話す、オペレーターが処理内容を選択・判断して業務を進める、といった作業である。特にIBMやアクセンチュア、インフォデリバなどの大手は、業務プロセスの改善や受託前後の業務効果の測定・改善コンサルティングなど、より付加価値の高いサービス提供に注力している。 サービス拡充に伴い、それを利用するユーザー企業も増えている(表2)。なかには、自ら事務処理拠点を設ける動きも出てきた。野村証券は今年5月、大連に自社専用のBPOセンターを新設し、現地子会社の野村信息技術に